樋口有介「ピース」のブックレビュー



おもしろい。
読後は率直にそう思いました。

まず、登場人物の個性がしっかり描かれています。
物語は、埼玉県の田舎にあるスナック「ラザロ」を起点に進んでいきます。
元警察官の寡黙過ぎるがどこかに芯のあるマスター。
そこで働く謎の多い青年。美しすぎる女性ピアニスト。
「ラザロ」に来るお客は、全てが一癖も二癖もあるのです。

そして、ストーリーの構成がうまいですね。
群像小説として、章ごとに語り手が変わっていき
その順番も、内容を理解する上で的確です。

半分くらい読んだところで、タイトルの意味がやっと分かりました。
そこからラストまでが一気に読めます。
バラバラ殺人の犯人を追っていく小説ですが、
あの大事件を題材にした見識は、とても勉強になりました。

軽い気持ちで読むことはお勧めできない作品です。



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