正社員になれない青年の迷い、苦しみ、嘆きを吹き飛ばす、作者初となるロードノベルです。
春原陽介は、派遣社員として働く勤務先の工場から解雇を告げられます。途方に暮れるもつかの間、同じ時期に契約を切られた仲間3人と一緒に、東京まで徒歩の旅に出ることを決意します。夢も希望もなかった4人が、徒歩の旅を通じて自分の未来を確かめていきます。
「小説新潮」に書き下ろされた連作だったためか、内容は同じだけれど、言い回しを少し変えているだけの部分が多かったように感じました。そして、最初は4人の旅だったけれど、ゴール地点では数百人規模までふくれあがっている展開に違和感が残ります。
もし働き方に悩んでいる方がいたら、ぜひ読んで欲しい一冊ですね。