水の量が深過ぎず、浅過ぎず、ちょうどいい頃になったら、いよいよ田植えの開始です。あいにくの降雨の日や、代掻き後すぐの日は、土や水が落ち着かないため田植えを見送りたいです。
私たちは約115坪の田んぼに、苗を手植えします。そのため、苗を植える間隔をある程度揃えるために、目安となる道具があると便利です。大雑把な距離感で植えてしまうと、必ず苗の列が曲がってしまうのでやめたいです。
田んぼの幅を満たす紐を用意して、その紐に約20センチ間隔で目印をつけます。私たちの自作道具では、色付きの紐を縛っています。土が舞い上がる水に浸るため、少しでも目立つように色付きの紐を選んでいます。もちろん、どちらの紐も水に濡れても大丈夫なビニール製です。
出来上がった目印のついた紐を畔から畔に固定したいため、土に差し込みやすい先の細めの長い棒を用意。私たちの場合は、イボ付きの園芸支柱を使います。目印のついた紐1本、園芸支柱2本を1セットとして、一回の作業で2列を手植えしたいため、それらを2セット用意します。

そして、いよいよ手植えです。
苗の間隔が約20センチに対して、苗の列の間隔は約30センチとします。ここの部分を歩くため、出来るだけ広く取ります。でも、広く取り過ぎてしまうと、育った稲が風で倒れやすくなるため、私たちは約30センチとしています。あらかじめ約30センチの大きさに切った木材を利用して、苗の列の間隔を均一に保ちます。
JAから購入した苗箱は、田んぼの水に浸しておきます。苗の根っこが下部でつながっていて、とても扱いにくいです。片手で持てる大きさでちぎり取り、さらに2本から4本の苗を摘まみ取って、紐につけた目印に沿って手植えしていきます。一度に多くの苗を一緒に植えてしまうと、ひと束の稲は太くなり過ぎてしまい、刈り取りが難くなります。


約115坪程度の田んぼなら、1日で作業を終えたいところですが、日中の炎天下を避けて午前中または夕方に限り、田植え作業を行ないます。また、常にかがんだ状態が続くため、腰への負担は甚大です。そのため、何日かに分けて作業を完了させます。