キャリーバックを引いた高齢の女性を街中で見ました。もっとも近い都会の名古屋市内を歩いていた時なんですが、信号交差点のあたりでウロウロと少し挙動不審な姿でした。最初は、名古屋に土地勘がなくて道に迷っているのかな程度に思っていたんです。
で、僕がその交差点の赤信号で立ち止まっていると、横から声をかけてきたんです。「すいません、1000円助けてくれへん」と。言葉の意味をすぐに理解できませんでしたが、どうやらお金をくれということらしいと、奇妙な間の後で理解しました。僕はすぐに「無理」と返答したら、今度は「じゃあ、500円でいいから助けて」と切り返してきました。再び「無理」と切り捨てました。そうしたら、その女性はその場から立ち去っていきましたね。
信号が青に変わったので横断歩道を渡り始めたんですが、いろいろな感情が湧いてきました。断るこちらも辛いなあ、善意でお金を渡すべきだったのか、日本社会が壊れているな、などなど、悪いことばかりが浮かんできます。半年前にもあったな、「腹が減っているので、お金をください」と言い寄ってきた男性がいました。
憲法で、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とされています。とすると、社会全体でそういう人たちを助けていかなければと解釈もできます。しかし、僕が言えることは「働きましょう」だと思います。あとは行政の出番。
前半の女性の言葉はセールストークだよな。初めに大きめの金額を言ってから、次に金額を下げています。営業の仕事に使えますよね。そして、その女性がしっかりと化粧をしていたことを思い出します。化粧をして、物乞いをしているんだな、となんども首を傾げました。
申し訳ないけれど、気をつけないといけない危険な人たちになってしまいます。お願いを断ると、逆ギレされるかもしれませんから。とにかく、こんな時代に生きています。